全国絶品とり料理紀行「岩手」編、第3弾でお届けするのは、岩手県民のふるさとの味『ひっつみ』!今回もチキンくんと一緒に家庭で再現できる簡単レシピを教わってきましたよ。
【第3回】 郷土料理「ひっつみ」と南部鉄の伝統の技

農林水産省が選定する「農山漁村の郷土料理百選」にも選定されている『ひっつみ』は、小麦粉をこねて手で薄くのばしてちぎったものを、季節の野菜や食材と一緒にお鍋で煮込んだ料理です。
主に岩手の県北から県央にかけて食べられているもので、手で“ひっつまんで”鍋に入れることから『ひっつみ』と名前がついたとか。
お出汁や具材は季節や家庭、地域によっても違いますが、共通しているのは驚くほど具沢山なこと!鶏肉はもちろん、きのこやにんじん、里芋など具材からいろんな出汁が染み出た滋味深いお味で、身体の芯から温まります。

- ひっつみ
- ★鶏肉、きのこ、根菜、里芋、葱など、とにかく具が「いっぺぇっ~~」!
- ★住田町では、生地をひっつまんで→とって→鍋に投げ入れることから「とってなげ」とも言う。
- ★名人のひっつみは薄くて長くてモッチモチ!よくお出汁を吸って、これまた、うみゃぁ!
- ★岩手県民はお椀ではなく、大きな丼ぶりに「てんこ盛り」、よそって食べるよぉ。
「ひっつみ」を教えてくださったのは、住田町の管理栄養士、佐藤香織さんと、最近ようやく公認されたという住田町のマスコットキャラクター「すみっこ」くん。すみっこくんは「炭のおばけ」で、はずかしがり屋さんだけど、チェーンソーを持つと内に秘めた熱い想いがバーニング!!するんですって。チキンくんも負けていられません!

『ひっつみ』の生地は、よく練って寝かせれば寝かせるほど美味しく出来上がるそうですが、のばしてちぎるのは想像以上に難しい!平尾がまるで粘土遊びをしているように見えますね。佐藤さん、美味しい&楽しい時間をありがとうございました〜。
ちなみに、私のように『ひっつみ』を作るのが難しそうと思った方に朗報です。岩手ではお鍋に入れるだけの商品も売られているので是非チェックしてみてください(笑)

そして『ひっつみ』を作るのにも佐藤さんが持ってこられていてとっても素敵だった、岩手の伝統工芸品『南部鉄器』がお土産にほしい〜!ということでお邪魔したのは、盛岡にある南部鉄器のトップメーカー「岩鋳鉄器」さん。
職人さんの手で南部鉄瓶ができるまでを間近で見学させていただきました。
職人が1500℃の溶鉄を自由に操る
鉄瓶では64から68の工程があり、ほとんどが手作業
私は木蓋付きのすき焼き兼用餃子鍋と南部鉄瓶の箸置き、ふきんなどをゲットして大満足!
美味しい鶏料理でお腹いっぱい、胸いっぱい、家の台所収納もいっぱいの岩手紀行となりました。
全国絶品とり料理紀行、次回は宮崎県です!

- 岩鋳鐵器館
- 岩手県盛岡市南仙北2-23-9
TEL: 019-635-2505(店舗)

