全国各地のチキンを使った郷土料理やご当地とり料理を、全農チキンフーズのマスコットキャラクター「チキンくん」と一緒に巡る「全国絶品とり料理紀行」。
様々な地域を訪れ、地域の人からとり料理を教えてもらったり、味わったりしながら、とり料理から見える地域性や取り組み、地域の皆さんの思いなどもお伝えしています。
全国各地のチキンを使った郷土料理やご当地とり料理を、全農チキンフーズのマスコットキャラクター「チキンくん」と一緒に巡る「全国絶品とり料理紀行」。
様々な地域を訪れ、地域の人からとり料理を教えてもらったり、味わったりしながら、とり料理から見える地域性や取り組み、地域の皆さんの思いなどもお伝えしています。
シリーズ8回目となる今回、やってきたのは岐阜県!飛騨高山の古い街並みや下呂温泉、世界遺産の白川郷に郡上踊り、長良川の鵜飼など、豊かな自然や歴史・文化にあふれた魅力的な地域です。
岐阜県の郷土料理といえば、醤油や味噌、塩をベースにしたタレで味付けした一口大の鶏肉をキャベツなどの野菜と一緒に炒めた料理「鶏ちゃん」!
「トリちゃん」ではなく「ケイちゃん」。
発音は「頭高」(ケイにアクセント)ではなく、「ケイ(→)ちゃん(→)」と平坦に読むのが正しいそうです。
人気の鶏ちゃん専門店「杉の子」で、本場の鶏ちゃんをご紹介くださるのは、鶏ちゃんのおいしさと文化を広め、多くの人に味わってもらいたいと、岐阜県内の愛好家や鶏ちゃんメーカー、飲食店が集まって建国(!)された、その名も「鶏ちゃん合衆国」の皆さんです。
左から「鶏ちゃん合衆国」の下呂特別区長官・村山弘明さん(村山チキン株式会社社長)、長尾伴文大統領(鶏ちゃん合衆国代表)、食務長官・斎藤順子さん(杉の子女将)
下呂地域や郡上地域では、かつて卵を得るために多くの家庭で鶏を飼育していて、卵を産まなくなった鶏が、大切なお客さんや親戚が集まる盆や正月などの特別な日に振る舞われたのが、鶏ちゃんのはじまりとされています。
家庭でのハレの日の料理として誕生した鶏ちゃんは、昭和30年代に下呂や郡上などの飲食店や精肉店などで販売が始まり、昭和40年代には安価な鶏肉の普及と共に急速に広まりました。
はじめは「味付けかしわ」と呼ばれていたのが、豚ホルモン焼き「とんちゃん」を文字って下呂地域では「けいちゃん」と呼ばれるようになります。
「ちゃん」は「混ぜ合わせる」という意味や、味付けに使うタレの「醬(じゃん)」を意味するなど諸説あるようですが、鶏ちゃんの味付けは実に多種多様です。
下呂地域、郡上地域で広く普及しているのは味噌味で、下呂温泉街の飲食店では醤油味が多いのだとか。
それぞれ独自に調味料を配合したタレが命!最近は塩味、バジル、カレー風味など、地域色が豊かで、食べ比べがとっても楽しい郷土料理です。
鶏ちゃん専門店「杉の子」さんで頂いた鶏ちゃんは、秘伝のタレで味付けした岐阜県産の恵那どりと、たっぷりのキャベツをジンギスカン鍋で自ら焼くスタイル。「ぐちゃぐちゃに炒めてはダメ!箸を動かし続けるのがポイント!」と、鍋肌を利用し、鍋底のタレを絡めながら下から上に箸で食材を転がしながら焼くテクニックを女将が教えてくれました。
鍋奉行ならぬ鶏ちゃん奉行は
ひたすら箸を動かし続ける!
杉の子の女将自ら焼き方をレクチャー
ごはんが進む!
鶏ちゃん合衆国のプロの皆さんが焼いてくれた鶏ちゃんを一口、食べると・・・今まで、鶏肉と野菜の炒めものだと思っていてごめんなさい!
弾力のある鶏肉は噛むほどに旨味があふれ、タレが絡んだ焼きキャベツは、香ばしくて甘くてシャキシャキ!何これ、おいしすぎる〜!!
シメの焼きそばも絶品!地元のコシヒカリと飛騨のブランド米「銀の朏(みかづき)」がブレンドされたおいしいご飯も平らげたはずなのに箸が止まりません。
満腹で思わず漏れた言葉は「初めての鶏ちゃんをこのお店で食べられて本当によかった〜」
「ごはんも良いけど、ビールにも合うよ」と、長尾大統領と村山社長。次回は必ず!(笑)
杉の子のシメは特注の麺で作る焼きそば
お店ならではの鶏ちゃんも最高でしたが、「人が集まれば鶏ちゃん!」というほど、下呂地域、郡上地域の皆さんの日常生活に鶏ちゃんは溶け込んでいるソウルフード。
その証拠に、長尾大統領にご紹介いただいた「下呂ショッピングセンター」には、驚きの光景が広がっていました。ショッピングセンター内の精肉店「菊の井」では、飛騨牛を押しのけてオリジナルの鶏ちゃんが一番人気。
菊の井の伊藤店長親子ももちろん
鶏ちゃん合衆国メンバー
鶏ちゃん唐揚げも新発売!
「やましげ」のお肉のコーナーには、「鶏ちゃん」のみが並べられたショーケースが!定番の醤油味、味噌味に、塩味、コチュジャン味といった豊富なバリエーションで、その数20種類とも言われる地域の事業者の自慢のオリジナル商品が並ぶ様子は壮観です。
下呂はまさに鶏ちゃん合衆国の本拠地!いかに地域の皆さんの日常に溶け込んだ料理として愛されているかがわかりますね。
全国絶品とり料理紀行後編は、変わり種の鶏ちゃん料理を訪ねて郡上にお邪魔します。