#4 東京編:全国絶品とり料理紀行

【第3回】「鳥専用調理道具」と「鶏ちゃんこ鍋」の歴史

全国各地の鶏料理やご当地グルメ、名所などを、全農チキンフーズのマスコットキャラクター、チキンくんと一緒に訪ねる『全国絶品とり料理紀行』東京編3回目は、私もよく調理道具を求めてブラブラとまち歩きをする「浅草合羽橋道具街」からスタートです。

いつも調理道具談義が尽きない私の友人で、合羽橋道具街にある調理道具専門店「飯田屋」の店主、飯田結太さんに、「鳥」にまつわる調理道具をご紹介いただきました。

こちら、全て「鳥」を調理する際に使う道具なのですが、何に使われるかわかりますか。

正解は、

①クリスマスのローストチキンなど、丸鶏を縫うときに使う縫い針。様々なサイズに対応できます。

②バーベキューなどで肉や野菜などを刺して焼く串。木製の串は焦げますが、こちらは食材も外しやすくて便利です。

③鶏、アヒル、鴨などを吊るして料理する道具。中国や台湾などの店先に吊り下げられているのをよく見かけますね。

そして、前回ご紹介したうなぎと焼き鳥の「鮒忠」さんでも使われていたのが、こちらの焼き鳥専用のフォーク。大勢で焼き鳥をシェアする場面で、このフォークがあると便利ですね!串から焼き鳥を外しやすく、目から鱗です。居酒屋さんに置いてほしい!

飯田さんが必ず全ての道具を使ってからお店に並べている「飯田屋」では、使い勝手の良い調理道具に出会うことができます。特に、飯田屋オリジナルのピーラーは一度使ったら手放せない切れ味でオススメですよ。

さて、東京とり料理紀行のしめは「ちゃんこ鍋」です。お相撲さんが作る料理全般を「ちゃんこ」といいますが、中でも「鶏」は縁起の良い食材としてお相撲さんに好んで食べられていたことをご存知でしょうか。

理由は、4本足の豚や牛と違って、鶏は二本足で立ち、手を地面につけないことから、「土がつかない」と言われ、お相撲さんたちが鶏肉を食べて弦を担いでいたのだそう。

太刀山ちゃんこ

角界では「そっぷ煮」と呼ばれるちゃんこ鍋に、鶏ガラからとったスープが使われています。「そっぷ」とは、オランダ語で「スープ」のことで、出汁をとったあとの鶏ガラをさしたことから「そっぷ煮」と呼ばれるそうです。痩せ型の力士を「そっぷ力士」、肉付きの良い丸い体型の力士を魚のアンコウに例えて「あんこ力士」と呼ぶのもこれが由来なのだとか。お相撲さんと鶏にこんなつながりがあるなんて知りませんでした。

両国「ちゃんこ巴潟」には、スープや材料の違う太刀山・国見山・矢筈山・巴潟と4種類のちゃんこ鍋があり、こちらの「太刀山ちゃんこ」は、熟練の職人さんが鶏ガラを8時間以上煮込んで丁寧にとったスープが、しみじみと身体に染み入るような滋味溢れる美味しさです。食材選びにも、とことんこだわっていて、それぞれの食材が旬の一番美味しい産地から仕入れています。大根とジャガイモが入っていることに驚きましたが、美味しい鶏のスープをたっぷりと吸い込んで、熱々ほくほく。料理長さんに、お家で美味しいちゃんこ鍋を作るときにも欠かせない食材だと教わりました。レシピはこちらから。

また、締めには定番の雑炊だけでなくぜひ、焼いた餅を入れてみてと料理長さん。ちゃんこの楽しさは「みんなで食べること!」寒い時期にもぴったりの料理ですね。

お店では鍋の締めの前に、食材の旨味が溶け込んだ鶏のスープを日本酒と合わせた巴潟さんの裏メニュー「そっぷ酒」もぜひお試しあれ。体の芯からポカポカ温まる、病み付きなる美味しさでした。

コロナ禍の全国絶品とり料理紀行・東京編、いかがでしたでしょうか。東京でも意外なところに「鳥」と「食」の歴史がありました。「鳥」の歴史を感じながら浅草や上野をぶらり歩きし、焼き鳥や「ちゃんこ鍋」を食べに行くもの粋ですし、お家で食べられる鶏料理のテイクアウトメニューにもぜひ注目してみてくださいね。

全国絶品とり料理紀行、早く行きたい場所に行けて、会いたい人に会える日常が戻りますように。

チキンくんとあさひチキンちゃんと平尾さんがおじゃましたお店

飯田屋
東京都台東区西浅草2丁目21-6
TEL:03-3842-3757
ちゃんこ巴潟 両国店
東京都墨田区両国2-17-6
TEL:03-3632-5600
back
back